グルテンフリーの蒸しパウンドケーキ(レシピあり)
はじめに
こんにちは。
名古屋市名東区にある
グルテンフリーのお菓子屋「粉粉-konakona-」
です。
今回は、ショップオーナーの私が、
米粉で作ったグルテンフリーの
蒸しパウンドケーキの作り方
について、お話しますね。
この記事でお伝えすること
① アーユルヴェーダの考え
② 蒸すという事
③ 小説マカンマランのお話
④ 蒸しパウンドのレシピ
① アーユルヴェーダの考え方
『蒸す』
ということについてお話をする前に、
ちょっとだけ、インド大陸の伝統的医学
『アーユルヴェーダ』
というものについてお話しますね。
『アーユルヴェーダ』とは、ざっくりいうと
人の体には
風(ヴァータ)
火(ピッタ)
水(カパ)
の3つの要素(ドーシャ)があり、
そのバランスをとることで、
からだを整えましょう
という
インド古来の考え方
です。
どんな人もこの「風」「火」「水」の
三つの要素を持っていて、そのバランスが
・体質だったり
・遺伝だったり
で違ってくる。
面白いのは、そのバランスを整える
ときの考え方。
現代的な私たちが慣れ親しんだ考え方は、
『バランスを整えるために
足りない要素を補いましょう』
となりますよね。
でも、アーユルヴェーダでは
『突出している要素を控えましょう』
という考え方になるんです。
言い変えると、
三角形のバランスシートを整えるために
× 大きな三角にする
◎ 元のサイズのまま綺麗な三角にする
というイメージなのかなと思います。
私は、
この考え方は「足るを知る」みたいな
感じがして良いなぁ
と思うのです。
私は欲張りなので、時々この言葉を
思い出さないといけませんね。
蒸すということ
「蒸す」という調理法は、
①「火」で「水」をお湯にして
その蒸気で調理する
②換気扇を回すことで
「風」を送り込む
ということで、アーユルヴェーダ的に見ると
「火」「風」「水」のバランスが
取れた、とても良い調理法
ですよね。
また、これはアーユルヴェーダの
専門家の蓮村誠先生の本の
受け売りなんですが
朝、舌べろの汚れを取ったあと
白湯をいただきましょう
という健康法を推奨されてます。
その白湯が、まさに
お水を火で沸かし
換気扇で風を送り込む
というお話でした。
いろいろな場面で、共通する話に繋がって
くると、ときどき「ハッ」とさせられます。
小説マカンマラン
この小説について、詳しくはnoteの
『行ってみたくなるカフェが出てくる小説』
でもお話しているので、良ければそちらも
見てみてください。
簡単にお話すると、
古内一絵さん著
中央公論社出版
の、
という小説が、4部作完結のシリーズもの
として出版されているのですが、
この小説に出てくるカフェの料理は
マクロビやアーユルヴェーダをベースに
したものが多いんです。
そして、今回お話する「蒸しパウンド」の
元になったレシピも、この小説にでてきます。
正直、この「蒸しパウンド」をいつか作ろう
と思いつつも、腰が重くてなかなか手が回らず
にいました。
でも、やり始めてしまえば、オーブンで焼く
パウンドよりも、よっぽど気楽に作ることが
できました。
そして、私はさらにこれを
米粉(グルテンフリー)
で作ってみました。
今回ご紹介するのは、このレシピです。
米粉の蒸しパウンド(アールグレイとラムいちぢく)のレシピ
道具
・小パウンド型 … 1台
【サイズ】
175×80×H60mm
※型には紙を敷きこんでおく
※型が無ければ、プリンカップや
マフィン型で代用してもOK
・蒸し器
・ボウル(2個)
材料
米粉の蒸しパウンド
① 米粉(ミズホチカラ)… 170g
② キビ砂糖 … 25g
③ ベーキングパウダー … 小さじ2
④ アールグレイ茶葉 … 大さじ2
⑤ 塩 … 少々
⑥ 水あめ … 大さじ2
⑦ メープルシロップ … 大さじ1
⑧ 米油 … 大さじ1
⑨ 豆乳 … 80ml
⑩ 紅茶液 … 大さじ2
※紅茶液の作り方は
「作り方 手順1.」を参照
⑪ ドライいちぢく … 100g
⑫ ラム酒 … 少々
【製菓用米粉(ミズホチカラ)】
・米粉は色々種類が豊富です。
お米をすりつぶしたもので
『上新粉』もありますが、
やはり、
・パンを作るなら製パン用の米粉
・お菓子を作るなら製菓用米粉
をおススメします。
※製菓用は、製パン用に比べて
米粉の粒の大きさが細かく、
この違いが完成度に大きく
関係してきます。
・特に、このミズホチカラは
米粉専用に開発されたお米なので
とても使いやすくお気に入りです。
・慣れてきたら、他にも
『マイドルチェ』とか
『リファリーヌ(元祖製菓用米粉!)』
など、色々と他の米粉でも違いを
試してみるのも楽しいです。
作り方
【手順1.】
・アールグレイ茶葉15gにお湯200ml
を注ぎ、「紅茶液」を作ります。
【手順2.】
・粉類(材料①~⑤)をボウルに入れ、
ホイッパーでしっかりと混ぜる。
※ビニール袋でシャカシャカしてもOK
【手順3.】
・液体類(材料⑥~⑩)を、
粉とは別のボウルに入れ、
乳化するまでしっかりと
ホイッパーで混ぜる。
※水あめが、かなりこってりとしている
ので、ホイッパーがつまづいて、
水分を「バシャッ」と外に跳ね飛ば
さないように気を付けましょう。
【手順4.】
・ドライいちぢく(材料⑪)を
4等分くらいにカットし、
「手順1.」で用意した紅茶液に
30分漬け込みます。
【手順5.】
・紅茶液からいちぢくを取り出して、
ラム酒(材料⑫)をちょっとまぶします。
※お酒が苦手ならこれは省いてOKです。
【手順6.】
・手順②で用意した「粉類」に、
手順③で用意した「乳化させた水分」
を入れ、ゴムベラで混ぜます。
※グルテンは無いので、
「切るように」
などの混ぜ方は気にしないでも
OKです。
とにかく、粉っぽさがなくなるまで
混ぜましょう。
【手順7.】
・しっかりと混ざったところで、
手順⑤で用意したいちぢくを
混ぜます。
【手順8.】
・型にいれて40分ほど蒸します。
※40分経ったら、一度竹串を刺してみて、
生地がついてくるようであれば、
さらに5分、10分と様子をみてください。
これで完成です。
さいごに
蒸しパンよりも、ちょっとしっかりした
「おなかも大満足」
のおやつです。
また、慣れてきたら
「水あめ」は「米アメ」にしたり、
「キビ砂糖」は「甜菜糖」にしたり、
「米油」は「ココナツオイル」や
「菜種油」などにしたり
と、お好みでアレンジして、
少しずつ食感の違いなどを試してみるのも
いいですね。
パウンド型が無ければ、
プリンカップやマフィン型でも作れちゃいます。
オーブン要らずで、洗い物もラクちん
なおやつなので、ぜひチャレンジしてみて
くださいね。