「材料」と「安全性」を意識し始めたきっかけと、その後の葛藤の時期

私がグルテンフリー(米粉のお菓子)にたどり着いた理由

はじめに

こんにちは。
名古屋市名東区にある
グルテンフリーのお菓子屋「粉粉-konakona-」
です。

今回は、ショップオーナーの私が、
 ・「材料」と「安全性」を意識し始めたきっかけ
 ・その後に待っていたの葛藤の時期
について、お話しますね。

目次

1.焼き菓子の材料を意識するようになった話
2.安全性に意識をむけるようになった話
3.結果持つようになった罪悪感との折り合い

区切り線2(細い)-konakona

4.焼き菓子の材料を意識するようになった話

今ほどインターネットが便利では無かった時代、
 「お菓子作りはスーパーで手に入る材料で作るのがあたりまえ」
と思っていました。

そんな私が30歳を超えた頃、
ある方から手作りクッキーをいただき
そのおいしさにびっくり。

感動のあまり、思い切ってレシピと秘訣を伺ったら
 バターの銘柄にこだわっている
とのこと。

当時、材料の銘柄など気にしたことの無かった私は感銘を受けて、
早速、無塩バターを何種類か購入。
味見をして、納得して、それ以来バターの銘柄に
こだわるようになりました。

   ***

数年後、別の方からとてもおいしい
手作りバニラアイスをいただいた時も、今度は
 卵、牛乳のこだわりがポイント
でした。

   ***

その経験もあって、その後パン作りに夢中になった頃は、
 粉と水と塩とイースト
 とてもシンプルな材料なのだから、
 材料にこだわればおいしいものができる
と確信して実践し、その考え方が正しいことを実感しました。

とはいえ、
 材料の良さに際限なくこだわっていたらコストが大変
なのは当然のこと。
そこは
 許容範囲で柔軟に...

そんな姿勢で15年近く、製パン、製菓作りに向き合ってきました。

区切り線2(細い)-konakona

5.安全性に意識をむけるようになった話

自然が好きな人が集まる幼稚園で
 ・マクロビオティック
  …穀物や野菜、海藻などを中心とする日本の伝統食
   をベースとした食事を摂ることにより、
   自然と調和をとりながら、健康な暮らしを実現する考え方。
を知りました。

また、幼稚園とは別でヨガを習い続けるうちに
 ・ヴィーガン
  …可能な限り食べ物・衣服・その他の目的のために
   動物の搾取を取り入れないようにする生き方
を知りました。

どちらも興味深かったですが、どっぷりはまる所までは
行きませんでした。

 いいなと思ったところを所々かいつまむ
そんなゆるい付き合い方が自分には向いてるのかもしれません。

そういうことを学ぶ中で、今度は
 ・ポストハーベスト
  …収穫(ハーベスト)された後(ポスト)に、
   収穫物である果物や穀物、野菜に散布する農薬のこと
の事を知りました。

そして、これをきっかけに
 「味」だけでなく「安全性」
という部分にも意識が向かうようになりました。

①国産の小麦粉にこだわるようになりました。
②白いお砂糖を使いすぎないようになりました。
③添加物にも気を配るようになりました。

すると、毎日のスーパーが、ちょっと疲れるものに
なりました。

疲れて嫌になっちゃったときには、
 おやつも手作りしているし…
そう、自分をなだめたりもしてました。

区切り線2(細い)-konakona

6.結果持つようになった罪悪感との折り合い

とはいえ、焼き菓子を作るのが大好きな私。
つい作りすぎてしまう。。。

家族がそのお菓子をバンバン食べる姿を見て、気になってきたのが
 砂糖の取りすぎ、バターの取りすぎ
でした。

どんな素材のお菓子でも、たまに食べるのは
全然いいと思うのです。

でも私が作る頻度は高いし、
そうなれば口に入る量も多くなってしまう。

私たちがしょっちゅう作っていた
 「バターや卵、たっぷりのクッキー的なもの」
は、他の国では日常的におやつとして食べるものでは
なかったのです。

例えば、
 インドでは、年に1回か2回、
 大きなお祝い事でしか食べないもの
だったり
 ドイツのシュトーレンもそうですよね。
 もともとクリスマスの特別な時期に、
 しかも一日に、ひと一切れずついただくもの

だったりします。

だからといって、おやつは食べたいし…

でも体にいいお菓子をと考えて
 「毎日食べても安心なレシピ」
を調べて作ってみると。。。

なんか口になじまない…


こうなってくると、
 毎日、無理に美味しいと思えないものを食べるよりは、
 たまに、しっかり美味しいと思えるものを食べる。
 そのほうがいいよね。
って思うようになってきました。


こういう想いは、日々の料理にもつながりますよね。

白いお砂糖を控えるようになってからはキビ砂糖を愛用し、
最近は「甜菜(てんさい)オリゴ糖」に変えました。

そして、お菓子作りにバターを使う分、
料理には使うのを控えるようになりました。

そして。。。
時が経つにつれ、お菓子作りをすること自体に対しても、
罪悪感のような、うっすら心の奥底にブレーキのような
そんなものを感じるようになってしまいました。

区切り線2(細い)-konakona

この先、少しずつグルテンフリーに移行していきながら今に至るのですが、
続きは次の記事でお話しますね。